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フランスで公開された人気のある日本の映画♪

2023-01-20

フランスは芸術の国だけあって、フランス人は映画が大好きです(^^)

若い人たちは今は家から出ずNetflixやamazonプライムで映画を観ることも多くなってきたかもしれませんが、それでもデートに映画はピッタリですよね♪

小さい子供たちの場合は、ずっと家にいさせるのも体に悪い気がするので、そんな時は同じ観るにしてもあえて映画館に連れていくこともあります。

フランスの年配の方たちは映画館に行くのが『à la mode(アラモード)』で、オシャレなことと思われているようです。

そんなフランスでも日本の映画は結構人気があります。

フランスではどんな日本映画が公開されていて、どれが面白いと思われているのでしょうか?

私が最近観てきた日本の映画をご紹介します♪

『偶然と想像』

私がフランスに来て初めて観た日本映画です。

映画だと英語やフランス語で言っている意味が分からなくても巻き戻すことも出来ず、話が理解できないまま進むことがあっていつも残念な思いをしてしまうので、海外ではなるべく日本語の映画を観るようにしています(^-^;

さて、『偶然と想像』ですが、2021年に濱口竜介監督によって公開されたオムニバス映画で、3つの短編からなります。

オムニバスというのは、いくつかの独立したストーリーを並べて、全体で一つの作品にしたものになります。

3つの短編はそれぞれ、【魔法(よりもっと不確か)】、【扉は開けたままで】、【もう一度】という作品です。

この映画は世界で高く評価された作品で、第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞 (審査員グランプリ)を受賞されています!

なんだかすごい受賞作品だと言うことで、フランスで初めて映画館で映画を観ることにしました(笑)

パリのオデオンには映画館がいたるところにあって、映画館の向かいに別の映画館があるほどです。

今回はオデオンのNouvel Odéon映画館で『偶然と想像』を観ることにしました。

上演時間に遅れてしまいましたが、映画は本編が始まる前に別の映画の宣伝がたっぷりあるので本編には余裕で間に合いました。

しかし、『偶然と想像』が公開されてから大分立っていたからか(と信じたい(笑))、お客さんは私と夫の二人だけでした(笑)

私たちとしては映画を観ながら気兼ねなくしゃべることが出来たので全然よかったのですが、日本映画あんまり人気ないのかなとちょっと残念でもありました(^-^;

さて、作品についてですが、人気のある連ドラから派生して出来た映画とか、とても有名な俳優さんやアイドルが出ている映画とは違って、あまりテレビで見かけないような俳優さんたちがものすごくナチュラルに演技をしていて、作品の中の皆さんの日常を垣間見ているような感じの作品でした。

演技をしているように見えない演技、これって難しいですよね?

日本人の心の描写や体の動きがとても自然で、日本らしい作品でした♪

作品の内容についてはネタバレになってしまうのでここでは明記致しません。

興味のある方は是非実際に観てみてください(^^)

夫の父はこの作品がとても面白かったと言っていました。

ちなみに濱口竜介監督はちょっと話題になった『寝ても覚めても』の監督でもあります。

『私をくいとめて -TEMPURA-』

『私をくいとめて』の隣になぜ『TEMPURA』と書かれているかというと、フランスでの公開が決まり、フランスでの題名がなぜか『TEMPURA』になったからなのです!(笑)

私はフランスで観たので日本題の方を知らなくて、タイトルだけ見て「天ぷらを揚げて食べる話か~。シンプルだけど日本っぽくて面白そう!どんな内容で天ぷらが描かれるんだろう!」と勘違いをしていました。

作品を見ている途中までも、ずっと「どこから天ぷらの話になるんだろう」とまだ思っていました(笑)

一応話の中で天ぷらの食品サンプルを作る場面は出てきます。

が、別に天ぷらの話ではありません。

フランスでは日本食ブームだから題名が『TEMPURA』になったそうです(笑)

坂本九の『上を向いて歩こう』が『SUKIYAKI』にされたのと同じことでしょうか(^-^;

元々の題名と関係なくてもいいもんなんですね。

さて、今回の映画館はショッピングモールItalie Deux近くのゴブランの映画館にしました。

今回はまだ公開されたばかりということもあって、他に結構お客さんが入っていました!

私は長い間日本を離れていたので日本の俳優さんに詳しくないのですが、主役の子かわいいな~と思ってみていたらのんさんでした(^^)

のんさんの演技も初めて観たのですが、うまいじゃないですか!

ちょこっとだけ話の内容を教えると、のんさん演じる主人公のみつ子は、おひとりさまライフを満喫中で、どこへ行くにも一人なんですが、自分の中にいるもう一人といつも会話しています。

私は映画館やショッピングは一人で行けますが、カフェとかレストラン、水族館とか美術館、旅行も一人で行くことができません。。

誰か話し相手がいないと何も出来ないのですが、この映画を観て、おひとりさまでもどこへでも行けるし楽しそうじゃん!と初めて思えました♪

そして『偶然と想像』もそうですが、何が面白いって、話の内容ももちろんなのですが、外国人と日本の映画を観ると、『ザ・日本!』といった日本人らしさが浮き彫りにされて行動の一つ一つがなんだか笑えちゃうのです(笑)

日本で観ていたら何でもない場面、例えば、人の家に上がるときは脱いだ靴をわざわざ揃えたり、「おじゃまします」と言ったり、こういったことがなぜか海外にいると笑えるしフランス人のお客さんたちも笑っていました(笑)

これって日本独特なんでしょうね。

そういった部分が日本で観るより海外で観たほうがより面白く感じることが分かりました♪

その他フランス人に人気の映画

上記2作品は実際にフランスの映画館で観てきた日本の映画をご紹介しましたが、他にも人気のある日本映画をご紹介します。

万引き家族

『万引き家族』は2018年に公開された是枝裕和監督の作品です。

フランス人は監督も重要視するのですが、是枝監督はフランスでも結構有名です。

この作品は第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを獲得したそうですよ!

話の内容は、現代の日本に確実に起きている問題、児童虐待や貧困がベースに描かれていて、一緒に暮らす家族みんなが万引きをして生計を立てています。

今の自分が幸せな環境なんだ、今もどこかで悲しい思いをしながら生きている人たちがいるんだということを考えさせられる作品です。

そしてタイトルの『万引き家族』に隠されたもう一つの意味がショックでした…。

安藤サクラはその家族の母親的な存在ですが、これまた自然な演技でどんどん引き込まれていきます。

おくりびと

『おくりびと』は2008年に滝田洋二郎監督が製作し、第81回アカデミー賞外国語映画賞、および第32回日本アカデミー賞最優秀作品賞などを受賞した作品になります。

キャストは結構有名な人が多く、本木雅弘や広末涼子がメインの役を担当しています。

この作品は主人公が遺体を棺に納める“納棺師”という職業に就き、亡くなった方たちの最後のお世話をすることで人生を見つめなおし成長していくストーリーです。

亡くなった人を綺麗にして送り出す話のため、話としては非常に静かに進んでいきますが、それぞれの登場人物の心の動きや世間体を気にするところなどリアルに描かれていて面白かったです。

七人の侍

『七人の侍』はタイトルだけは日本人ならほとんどの人が知っているのではないでしょうか?

1954年に黒澤明監督によって公開された日本の時代劇映画で、映像は白黒です。

第15回ヴェネツィア国際映画祭では銀獅子賞を受賞しています。

また、海外の映画監督にも大きな影響を与えていて、1960年にアメリカで西部劇『荒野の七人』としてリメイクもされています。

さらに、2018年に発表された【史上最高の外国語映画ベスト100】では1位に選ばれるほど、海外でも人気のある作品です。

外国の人は侍が大好きですからね!

主演は三船敏郎で、もちろんもう亡くなられていますが、私は七人の侍を観て三船敏郎のファンになりました(笑)

好きな俳優さんは?と聞かれたら三船敏郎と答えます。

今の現代の俳優さんたちとはまた違って顔立ちから深みがありますよね。

ただ綺麗なだけの俳優さんではなく、男らしさがみなぎっていて、それでいて顔は整っていてハンサム。

荒々しい演技もわざとらしくなく、本当に昭和の大スターだと思います!

作品は意外と長く3時間ほどあります。しかし、ストーリーが面白くて全然飽きませんでした。

私は時代劇は特に好きではないのですが、七人の侍を観てから他の黒澤明監督の作品をいくつか観るようになりました。

『七人の侍』というタイトルもカッコいいですよね。

七人の侍は最初から七人いたわけではなく、農村を襲おうとしている野武士に対抗するために村人が侍を集めていく中で最終的に七人の侍になります。

ネタバレをしても面白くないので、時間がある人は死ぬまでに一度は観ておきましょう!

まとめ

フランスで公開される日本映画は、結構日常的な何気ないことを描いた作品が多く、しかしそれが人気です。

(七人の侍は別ですが(^-^;)

おそらくアメリカではヒーローや激しいアクション、CGを使ったすごい映像などがあるわけではないので、たいしてウケない気がします(笑)

かくいう私も映画で観るのは『パイレーツオブカリビアン』や『チャーリーズエンジェル』、『ハリー・ポッター』など迫力のある現実離れした作品ばかりでした。

フランス人はもっとストーリー性があって、一人一人の役者さんの演技力や表現力を細かく観るのが好きなようです。

私も外国の人と日本の映画を観ると、日本で観ていた時と違う観点で観ることができて面白さが倍増することが分かりました♪

日本にもいい映画がたくさんあるので、これからはもっともっと日本の作品も観ようと思います!

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Posted by ちりまり