フランスの子育ては日本とどう違う?
子育てはどこの国でも大変なことですよね。
パパやママにとっても初めてのことだらけ!
子供が産まれる前にある程度子育てについて勉強しておいても、赤ちゃんは本に書いてある通りには行動しません。
日本人同士、フランス人同士の夫婦でも、元々は別の家庭で生まれ育った他人同士なのだから、教育方針が違うこともあるでしょう。
ましてやそれが日本人とフランス人の夫婦だったら、その国々で常識・非常識も違ってくるかもしれません。
今回はフランス人と日本人の子育ての違いについてご紹介します。
子育てに悩んでいるママもパパも、思いつめすぎないで、もっと気楽に子育てを楽しみましょう♪
寝かしつけ
日本の場合の寝かしつけは、ママやパパと同じ布団に入って寝ることが普通です。
しかし、フランスの場合は、ママやパパと同じベッドで寝かしつけることはありません。
理由としては、親が寝返りをうったり動くことで子供が押しつぶされて窒息する可能性があるからと言われています。
確かに子供を押しつぶしていても気づかないままになると危ないですね。
私は子供が産まれたら一緒に布団に入って隣で寝顔を見ながら寝るのに憧れていたのですが、フランス人の夫は子供は子供のベッドで寝るのが当たり前という考えだったので、願いは叶いませんでした。。
ただ、やっぱり窒息させてしまう恐怖を考えたら、別々に寝るのがいい理由が分かるので別々に寝ることにしました。
子供がまだ小さい間は高い柵付きのネットタイプのベッドがお勧めです。
寝返りが出来るようになってくると、寝ている間ゴロンゴロン転がりまわるので、体をぶつけてもいいよう木製ではなくネット製だと安心ですね。
こちらは折りたたみタイプなので、ちょっとした泊まり旅行にも持参することができました♪
ねんねトレーニング(ネントレ)
日本でもねんねトレーニングが流行ってきているようですが、元々はフランスで実践されているトレーニングなのです。
日本人は、赤ちゃんとずっと一緒にいてあげる、泣いたら夜中でも面倒見てあげるのが愛情深いという考え方ですが、こちらもフランスは正反対。
夜中泣くたびに面倒をみるのが愛情深いのではなく、夜中ぐっすり眠れるようにしてあげるのが愛情深いという考え方なのです。
確かに理屈で言えばそうですよね。。赤ちゃんだって夜中も起きずに眠れた方がいいですもんね。。
私の夫は生後3か月とか結構早い段階でネントレをしたかったそうですが、そこは一応日本人の妻もいるので我慢したそうです。
私はそもそもその当時ネントレというものを知らなかったのですが(^-^;
ただ、7か月くらいから夜中に何度も何度も起きては泣き、が1、2時間置きに起きて、私がもう全然眠れなくなったので、ネントレをしてみようということになりました。
ネントレ、非常にお勧めです!!!!
子供のタイプにもよるようですが、私の娘の場合、ネントレを始めて2日目で5分で寝るようになりました!!
ネントレは子供を一人で部屋に残すので、監視モニターが必須です。
モニターがあれば子供がどんな状態か常に確認ができて非常に便利ですし安心です!
私は娘が3歳くらいまでずっと使っていました。
私が実践した内容は以下の通りです。
1.いっぱいハグをした後にベッドに置き、部屋を出る。
2.子供がギャーギャー泣いているけど1分間別の部屋で待つ。
3.1分後、部屋に戻り子供を抱っこしてあやして落ち着いたらまたベッドに置き、部屋を出る。
4.子供がギャーギャー泣いているけど3分間別の部屋で待つ。
5.3分後、部屋に戻り子供を抱っこしてあやして落ち着いたらまたベッドに置き、部屋を出る。
6.次は5分別の部屋で待つ。
7.抱っこしてあやすを繰り返す。
通常は5分の後は7分と時間を延ばしていくのですが、ギャーギャー泣いているのがあまりにも可哀そうで、5分のあとはずっと5分の間隔で対応しました。
初日は23分で寝てくれました!そして夜中一度も起きず!
次の日も同じ方法でやったのですが、5分で寝てくれました!!
それ以来夜中に起きることもなくなり、寝かしつけも非常に楽になりました(^^)
フランス式ねんねトレーニング、素晴らしいです!
ただ、もっと大きくなって物心がついてきたら、夜一人で暗くて怖いとか、悪夢を見たとかで1人で寝られなくなったり夜中に起きてしまったりすることもあります。
そこはもう成長と捉えるしかないですね。
そうなったら無理に一人で寝かせず、一緒に寝てあげて、子供が熟睡したらベッドに持っていくなど臨機応変に対応しましょう。
テレビ
テレビについてが一番ショックを受けました。
フランスは子供にテレビを見せないのが常識なのです。
もちろん日本でもテレビを見せない子育てを選んだ親御さんたちもいると思いますが、日本では、とゆうか私の家では特に真剣に見ていなくても常にテレビがついているのが当たり前でした。
しーーんとしているのが嫌というのもあります。
テレビが子供の教育にそこまで影響を与えると思っていなかったので、娘が1歳くらいまで普通にテレビをつけて子育てをしていました。(その当時は日本で暮らしていました)
しかし、ある日夫がやってきて「またテレビ見てる…」ってボヤいてから、夫が娘にテレビを見せたくないことが分かりました。
確かにテレビは知能の発達が遅れるとかコミュニケーション障害になるとか言われていますが、そんなに悪いことだけでしょうか?
日本のテレビには教育番組があって、『いないいないばあっ!』や『おかあさんといっしょ』はテレビを見ながら色んなことが学べます。
特にフランス人と日本人の娘は、確実にどちらかの言語がネイティブではなくなるわけで、今現在フランスに住んでいるのでもうフランス語がネイティブになっていますし、テレビを見せられない状態では日本語の上達も遅れています。
私が娘に日本語を話さなければならないと言いますが、夫は日本語が全く話せないので私の一方的な語り掛けで会話にはなりません。
しかも私はフランス語を勉強中なので、フランス語も話したいのです。
フランス人同士の親の場合と、フランス人と日本人の親の場合では状況が違うのだからもうちょっとテレビについて柔軟に考えてほしかったです。
今は娘は4歳なので、テレビは週末だけ2時間程度見てもいいことになっていますが、日本語のアニメを見せても理解が出来ないから見たくない、フランスのアニメを見せろと言います。
日本語を自然に受け入れさせる時期を逃したと私は非常に後悔していますが、夫はいまだにテレビからは日本語は学べないと主張を譲りません。
もちろんテレビは一日中見せるのはよくないと思いますが、番組内容や使い方次第で学習のツールにもなると私は思っているので、いまだにテレビを見せない子育てには納得出来ていません…(^-^;
ファッション
フランスは自由や個性を尊重する国です。
学校に制服はありません。
一方日本は集団行動を重視する傾向があるため、学校に制服が導入されています。
日本語や日本の文化について触れさせるため、今年の夏休みに娘を日本の幼稚園に5日間だけ通わせたのですが、そこでも日本とフランスで違うな~と感じたことがありました。
娘が通っているフランスの学校では、月曜と火曜にスポーツをするので月曜と火曜だけはズボンを履いていくよう言われていました。
今年の9月から年中に上がり、今は毎日スポーツをするのですが特にズボンを履いてくるよう言われていません。
娘はスカートが大好きなので毎日スカートで行っています。
娘が通った日本の幼稚園では、制服はありませんが、スカートを履いていくのは許されませんでした。
娘はスカートが好きなんですがと言っても、スカートだと動きづらいからズボンにするよう言われました。
日本で育った私はもちろんその言い分に理解できますが、フランスの教育方針も知っている私は、日本らしいな~と感じました。
また、帽子も幼稚園のものを支給されました。他の園児たちと一緒の帽子です。日本では当たり前ですね!
フランスでは公園でもオシャレなワンピースやスカート、足元もスニーカーではなくオシャレなサンダルやブーツで遊んでいる子たちがたくさんいます。
私も「あんな恰好で遊ぶんだ~(^-^;」と不思議に思いますが、自主性を重んじていていいと思います!
ただ、私は日本もフランスもどちらが悪いと言いたいわけではなく、どちらも意味があって行われていることなのでいいと思いますし、国民性が出ていて面白いなと思います♪
服装だけではなく、フランスでは幼い頃からピアスをすることも特に問題視されていません。
夫の姪も10歳くらいから既にピアスをしていますし、道端でベビーカーに乗っている3歳くらいの女の子がピアスをしているのも見ました。
宗教的な問題でピアスをつける人たちもいますし、ただのオシャレだとしても、若い時からピアスをして怒られるということはありません。
「ごめん」より「ありがとう」
フランスにいて気づいたのが、何かしてもらったら必ず「Merci(ありがとう)」を言うよう教育していることです。
コップに牛乳を入れてもらった、スプーンを手渡してもらったなど、どんな些細なことに対しても「Merci」を言うよう教育しています。
子供なので恥ずかしがって言えないこともありますが、そんな時は必ず「Tu dis “Merci"?(ありがとうって言いなさい)」と言います。
これはもちろん日本でも同じ教育だと思いますが、日本と違うのは「Désolé(ごめん)」と謝ることを教えないことです。
そもそもフランス人は大人でも絶対に「ごめんなさい」を言わないので、教えないのでしょうか?
それとも子供の時に「ごめんなさい」を教わっていないから大人になっても謝れないのでしょうか?
日本人はもしかしたら「ありがとう」より「ごめんなさい/すみません」の方が多く使っているかもしれませんよね(笑)
「ごめんなさい」と一言言ってくれたらこっちも「別にいいよ/気にしないで」と言えるのに、「ごめんなさい」もなくひたすら言い訳をされると、許そうと思っていたことも許せなくなってきます(^-^;
私は日本人なので、人にぶつかった、何かを割った/壊したときは「ごめんなさい」と謝るよう教育していますが、娘は既にフランス人気質なので絶対に謝りません。。
フランスに住んでいるからいいのかもしれませんが、やっぱり人に迷惑をかけたときは『謝る』ということをちゃんと知っておいてほしいなと思います。
まとめ
日本とフランスの子育てにはいくつか違いがあることが分かりました。
どちらがいい、どちらが悪いということはないと思います。
親が子供のためを思って、愛情いっぱいに育ててあげているのであれば、他の家のことは気にせず自分たちの方法で対処していくのが一番だと思います。
一番よくないのは、それぞれが自分の信じる教育方針にこだわりすぎて夫婦仲が悪くなってしまうことだと思います。
子供は敏感なので、パパとママの仲が悪くなったらすぐ気づきますし、子供なりに気まずい思いをしてしまいます。
子供のためを思うのであれば、お互い妥協しながら笑顔の絶えない家庭を築いていくのが大事ですね♪
『フランスでの子育ての必需品♪』の記事についてはコチラからどうぞ(^^)